
HOME > 卒業生インタビュー「活躍するOGたち」

本川さんのご職業であるヤマハ音楽教育のシステム講師のお仕事の内容というのはどういったものでしょうか。
皆さん、ヤマハの音楽教室をご存知だと思います。音楽教室に通う子どもたちに「音楽の楽しさ」を伝えることがシステム講師の仕事です。グループレッスンや個人レッスンがありますが、テレビのコマーシャルでしている「ド、ミ、ソ、ハイっ」は、幼児科グループレッスンの一部分です。 明るく、元気よく、そして楽しみながら音楽の基礎を学ぶことができます。「弾くこと」だけではなく、「聴くこと」「歌うこと」「読むこと」にも重点を置いています。


お子さん相手の指導って、難しくありませんか。
たしかに、このお仕事をさせていただいてすぐの頃は、今までしてきた研修とはガラッと違い大変でした。初めてのレッスンでは、思うようにいかなくて。終わった後、家に帰ってから泣いちゃいました。今は泣くということはないですけど、レッスンが終わるたびに毎回反省しています。 でも、子どもたちみんなに「音楽の楽しさ」を伝えていくということを忘れずにレッスンをしていたら、子どもたちが少しずつ変わっていきました。いろいろなことがありましたが、音楽を楽しんでくれていることが、とても嬉しいです。 特に保護者同伴の幼児科のレッスンは、親子が一緒に楽しむ姿を見ると、「楽しんでくれてる!」って、すごく嬉しくなります。「指導する」だけではなく、私も一緒に楽しんでレッスンしています。
システム講師にはどうすればなれるのですか?
ヤマハ音楽教育システム講師資格取得に合格して、講師研修を受講し、指導者として適任と認められれば、(財)ヤマハ音楽振興会と委任契約をして、実際にレッスンを行う教室(特約店)が決まります。私の場合は、その教室(特約店)が(株)松栄楽器です。システム講師など音楽教室の講師を目指すのであれば、「グレード」と呼ばれるヤマハ音楽能力検定制度の資格をぜひ取得してください。 グレードには「演奏グレード」と「指導グレード」がありまして。「演奏グレード」では変奏やモティーフの即興演奏や初見演奏などを学びます。「指導グレード」ではコード進行法やメロディ視唱、伴奏付け、弾き歌い、移調奏などの内容が重視されます。学内にも「演奏グレード対策」「指導グレード対策」といった授業があって受講ができます。 と言いながら、実は就職活動当時、私はグレードの資格を持っていませんでした(笑)。なので、就職試験の面接のときに「どうしてグレード取ってないの?」と尋ねられましたし、システム講師をやるならいずれ必要になってくるものなので、在学中に取得しておくほうが間違いないですよ。

本川さんご自身も、子どもの頃に習っていたんですよね?
2つ上の姉が、ヤマハ音楽教室に通っていて、「私もしたい!」と言ったのが始まりです。4歳からヤマハ音楽教室の幼児科に入り、スタートすることになりました。 姉が専門コースを卒業する時に、私も音楽教室を辞め、その後は個人のピアノ教室でレッスンを再開しました。小学校2年から高校を卒業するまでずっと指導していただき、短大時代も帰省するたびに先生に会い、指導していただきました。
高校卒業後も習っていたとは、よほどピアノも先生のこともお好きだったんですか?
とにかく、楽しくてやさしいんですよ。ウトウトしていても怒ったりなんかしないし、「お菓子食べる?」とかいってレッスンの時間なのに、お菓子食べて談笑したり。前の先生がちょっと怖かっただけに、余計好きになってしまいました。

楽しいレッスン方法が本川さんに合っていたと。
そうですね。怖い先生より、楽しくて優しい先生のほうが好きですね。今になって思うのですが、それぞれの先生の指導法があるので、一概に否定はできません。ただ、私は楽しくレッスンを受けてきたおかげで音楽が大好きですし、楽しい先生との出会いがあって音楽を続けてこられました。しかも短大で音楽を勉強し、音楽に関わる仕事ができるようになったわけですから。やっぱり私も楽しいレッスンを心がけるようにしています。
それで、高校卒業後に本学の音楽総合科に入学されるわけですけど、どうして本学を選ばれたのですか?
最初は音楽療法に興味があったんです。実は私、福祉科の高校に通っていたんです。それで、福祉の仕事として注目されていたし、大好きな音楽も活かすことができるかも・・・と思い、音楽療法のある大学を調べていたんです。 でも、ガイダンスで音楽療法のある大学がなくて・・・。その時にガイダンスの相談員の方が「大垣女子短期大学」に音楽療法がありますよ!と、資料を送ってくださったのが始まりです。高校3年の時に、オープンキャンパスに行ったんです。そうしたら緑が多くて環境が良い。それにピアノコースの傍島先生に直接指導していただけたんです。すっかり短大の虜になってしまって。それで決めちゃいました。


学生生活はいかがでしたか?
私は富山の出身なので、学校に紹介してもらった所に下宿してたのですが、その下宿には短大の学生が住んでいたのですぐに友だちもできて楽しい生活でした。キッチンなんかは共同だったので、お互い何を作ってるのか興味津々だったりして(笑)。よくお互いにお裾分けとかしてました。でも、下宿先にいるとき以外は学校にいて、友だちと話をしたり、練習したりしていました。
日曜日とか休みの日以外は毎日ピアノの練習をしてたのですか?
短大の練習室は日曜日も使えるんですよ。ここに来れば本当に心置きなく弾くことができます。とことん練習しようと思えば練習できるんです。とはいっても、実際は友だちと1日しゃべって終わりだったこともしばしばでしたけど(笑)
時間があるかぎりはピアノに専念していたかったということですね?
やっぱり子供の頃から好きで続けてきたことですから。授業の課題が難しく、練習しなきゃいけないというのもあったけど、弾くことが楽しいというのも強かったです。
それでピアノコースを選ばれて専門的に勉強されたわけですね。
先ほどもお話ししたように高校時代は福祉科にいたこともあって、最初は音楽療法に興味があったんですよ。でも、もっと専門的にピアノの勉強がしたいという思いが強かったので、ピアノコースを選んで奥深さを勉強することに決めたんです。
授業でどんなことを勉強されるのか、少し教えていただけますか?
例えば、「楽典」といいますけど音楽理論ですね。カンタンに言えば音楽のいろいろな仕組みを学ぶことです。あと、聴いたものを譜面に起こす「聴音」とか。もちろん個人レッスンでは演奏の仕方も習いますよ。 演奏の仕方ということで言えば、時代や作曲家によって、どう表現するのか?その表現の仕方というのが大事になってきます。弾く姿勢のとり方ですとか、ペダルの踏み方とかにも色々と違いがあって、それによって当然曲の感じも違ってくるんですよ。だから『猫ふんじゃった』ひとつ取ってみても人それぞれの表現の仕方があって、違いというのが出てきます。
演奏会にも出演されたりしたのですか?

はい。学内でも年に一度の定期演奏会や2年次に行われる卒業演奏会があります。出演するにはちゃんとオーディションもあります。日ごろの練習の成果をみてもらうにはいい機会だと思います。
演奏会はやっぱり緊張するものですか?
たしかに舞台袖で出番を待っているときはドキドキしますよ。でも、いったん弾きはじめてしまえば、あとは演奏に集中してます。子どもの頃からコンクールとかによく出ていたので慣れているのかもしれません。

本川さんの今後の抱負について聞かせてください。
やっぱり今後も音楽が楽しいと感じられるような講師として指導していきたいですね。子どもたちが将来大人になっても自由に音楽を聴いたり、弾いたり、歌ったりできるのって、本当にすばらしくて幸せなことだと思いますから。指導する側になって、改めてわかったんですよ。人を指導することって難しい。たいへんなことなんだなあって。今、私は楽しみながら講師をやらせてもらってますけど、私にレッスンをしてくれた先生方は、さぞかし根気がいっただろうなと。短大時代でも譜読みが遅かった私によくガマンしてお付き合いしてくださったりして・・・。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
音楽総合科を志望されている方たちに何かメッセージをいただけますか?
とにかくいっぱい練習してください。私自身、楽しいはずの演奏が、いざ「練習」と名が変わると嫌な気分になったものです。でも、音楽総合科には刺激を与えてくれる人たちがたくさんいますから。お互いに刺激しあい、モチベーションを高めて練習に励んでください。まじめに努力するのがいちばんです。できなくてもがんばること。だいじょうぶ。先生方のおっしゃることを信じて、しっかり練習してください。苦手な分野もあったりするけど、がんばっていれば必ず克服できますからね。
ありがとうございました。
あ、最後にひとつ。

どうぞ、どうぞ。
講師になるならピアノ以外に電子オルガンが弾けるといいですよ。私自身、ピアノが主でしたので・・・。ヤマハ音楽教室のレッスンではピアノも弾きますが、電子オルガンもたくさん弾いていますから。
本当にありがとうございました。